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深キ淵ヨリ


主人公で女流作家の彼女は、次回作の取材のため、小さな連絡船しか行き来しないとある絶海の孤島へ赴くと、居合わせた女子大生風の二人客と共に送迎バンに乗って旅館まで移動することに。
車中ではパンフレットを持った彼女たちの「神の岩場」や「ガチリン様」など、この島の名所や土着神のような言葉が飛び交うが、途中「やだ、生理は始まっちゃった」の声に女流作家はナプキンを差し出し、ほんの少しだが彼女たちと言葉を交わす。
旅館に入ると、部屋で荷物(とくに取材道具)の確認に余念のない彼女だが、風呂の用意ができたと告げる女将に、自分は生理だからと遠慮の意思表示。ならば「岩場」には近づかないようにと慇懃ながらどこか釘を刺すような言葉が返ってきて、
その不穏な圧迫感に身じろいだ彼女は、ただ「はい」と答えるしかなかった。

取材当日、彼女は海岸付近でカメラを覗き、資料撮りも順調と気をゆるめた瞬間、足元の岩場が砕けるのを感じる間もなく、海へ落ちてしまう。
しばらくして気が付くと、そこは四方を岩壁に囲まれた場所で、彼女はなぜか巫女の格好をさせられている。
目の前で、チリチリと燃える松明は灯り取りの役目をしており、まるで黄泉の国の入り口かのような面妖さで、辺り一面を支配していた。
何がどうなっているのか分からないまま、彼女は微かに聞こえる悲鳴の先に目を向けると、そこではあの女子大生風の二人が、島民らしき男達に蹂躙されていて、穴という穴を塞がれ気も狂わんばかりに悶え苦しんでいるのだった。
彼女は驚愕とともに痛感する。この島を覆う得体の知れない禁忌に触れたことに…。
オススメ作品

朽ちた桜のこもれびの

作家: 午後13時 

シリーズ:朽ちた桜のこもれびの (単話)
出版社:文苑堂(COMICエウロパ)
ジャンル: 単話  美乳  貧乳・微乳  ロリ系  和服・浴衣  セーラー服  ブラウザ視聴  Android対応  iPhone・iPad対応 
知人の葬儀のため、田舎の実家に帰省したOLの瑞穂は、 カバンからそっと古い写真を取り出すと、 喪服が乱れるのも構わないとばかりに胸を剥き出しにして、 指を下半身に這わせて一人自慰に耽る。 手に持つ写真には、小さい頃の瑞穂と、なにやら歳のはなれた老人が写っている。 やがて絶頂に果てる瑞穂。打ちつけるようなオルガスムスが体の芯を貫き、目に涙を浮かべるが、 それは悦楽のためだけではないよう。 彼女は母の呼ぶ声も耳に入らず、ただ息を荒くしたまま呆けるのだった。 田畑と水路に挟まれた田舎道に、漆黒に伸びる葬列。そこには瑞穂も同列していて、一行は火葬場に向かっている。 遺影を持つのは故人の孫らしき少年で、いつもの黒い学生服が、今日だけは痛々しい。 瑞穂は顔を空に向け、遺影に収まる故人…先ほど自分が持っていた古い写真の男を思い出す。 めぐらすのは遠い日のこの地。 遺影の男の名は高田公俊という。 元海軍で、ご老体と呼ぶには眼光するどく、矍鑠(かくしゃく)とした昭和一桁世代だが、 なぜか瑞穂は昔からこの高田に懐いていて、その日も下ろし立てのセーラー服を見てもらおうと、 彼の自宅に上がり込んでいる。 そんな瑞穂に「おお…」と高田は相好を崩し彼女の顔に手をあてがう。 どうやら瑞穂に、亡き妻の若き日の面影を見たようだ。 「冬子が女学生の頃を思い出すのぉ」 瑞穂は、今はJCと言うのだよと、自分の顔に伸びた高田の手を優しく取ると、 写真立てに収まる在りし日の高田夫婦に目をやって、彼の妻、冬子のことを思い出す。 かつて冬子が口にした、ある言葉を脳裏に浮かべた瑞穂は、なぜか同じように高田に向かって口ずさむ。 「ねえ公俊さん…」 これがいけなかった。 高田は、瑞穂と冬子の容姿を重ねてしまい、 彼女に対して「帰ってきたのか」とにじり寄ると、 もはや亡き妻にしか見えぬ彼女を抱きしめて、その偽りの邂逅を祝福。 生前、頻繁に交し合っていたであろう夫婦の営みを今一度とばかりに、 セーラー服の初々しい瑞穂の体を一心に貪るのであった。
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